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作品名:長嶋探偵 作者:bk201

第3回   三章
私は、一応学生なのでこの日も、学校に通っていた。
「おっはよー麻衣、元気なくね?どうしたの。」
声をかけてきたのは、小学校からのからの幼馴染で仲のいい、霧島桜が声をかけてきた。
「おはよー。」
桜とは同じクラスで席は前後になっている。
「やっぱ元気なくね?まじどうしたの。」
「それがさー私探偵の助手やってるって言ったじゃん。」
「あー、すっげかっこいいって言う探偵さんでしょ。」
私の話を遮って桜が話し始めた。
「マジいいよね〜麻衣だけほんとずるいよ、私だって、働くなら時給いいか、店長がカッコいいかしないとやってられないよね〜でっどうかしたの?もしかして、告って振られたとか?」
桜は、話しを遮ったうえ、勝手に話しを進め始めた。
「そんなんじゃないよ、あのね綺麗な女性の依頼主が来たんだけどさ、それ以来私は、来なくっていいっていうようになったんだよね。私はそこで一応働いてるのにだよ。あり得ないと思わない?だって普通雇ったら・・。」
またも、私の話を遮った桜
「何それ?もしかして、麻衣やきもちやいてるの?その依頼主とは会ってるくせに私とは会ってくれないのねえ、貴方の目に映るのはその依頼主だけ?その恋が叶うはずないのに・・・。」
桜は、片手を広げ、もう一方の手は胸に当てて、天井に向かって叫んでいる、まるで舞台に上がる役者のように。
「桜、あんたに話そうとした私が馬鹿だった。」
そう言って、私は、もっと探偵の助手らしくなれといわれて、渡された本を読み始めた。
前に居る桜は、色々言ってきたがそれらを無視して、本に集中した。


キーンコーンカーンコーン

六時間授業終了チャイムが鳴り皆一世に帰る支度を始めていた。
私も、帰る支度をはじめ、今日は、事務所に行ったほうがいいのか確認メールを探偵に送った。
すると、以外にも早くに返事が返ってきた。
私は、すぐにメールを開き内容を確認した。
「何のために、お前を雇っていると思う、いつまでも休めると思うな。それと、遅刻したらその分給料から減らす。せいぜい急ぐんだな。」
「アノヤロー、くんなって言ったのはテメーだろうが、もおームカつく。」
私は、嫌味と皮肉をこめてメールの返事を送った。
「もう休みは、終わりですか?もしかして、あの依頼の人に逃げられたんですか?それは、残念でしたね!」送信。
私は、メールにこれだけ書いて送ると、給料のことを考えて、急いで事務所に向かった。
向かっている途中、メールの返事が返ってきているか何度も確認したが、返ってくる様子はなかった。
「もしかして、図星だったとか・・・だとしたらマジ笑えるかも。」
そう言ったことを考えている間に事務所の前に着いていた。
「失礼しまーす。」
私は、扉を開けて中に入った。
「・・・・すっすみません、なんか、kyでしたね。」
扉を開けると、深刻そうに話し合っている探偵と人見がいた。
しかも、探偵はものすごい形相で私を睨んでいたのだ。
「すみません、うちの助手は助手としての能力もなければ緊張感もないんです。」
探偵は、人見に、顔を戻すと私に聞こえるように大きな声で言った。
「いえ、元気があっていいじゃないですか。」
人見は、微笑みながらそう言った。
「じゃあ、話もすんだことですし、また何かわかったら報告します。」
探偵は、そう言って人見と話しを終えると、人見を返した。
「何で、私には何も教えてくれないの?話しぐらい教えてくれたっていいじゃん。」
私は、探偵の背中に向かって話しかけた。
「お前に、教えて依頼解決につながるならとっくに話しているさ、俺は、何のメリットもないことはしない。」
それだけ言うと、椅子に座って、飲みかけのコーヒーをすすった。
「何それ、確かに私は、助手としてあんまり使えないかもしれないけど、雇ったのは貴方でしょ!少しぐらい私にも教えてよ。」
私は、怒っているように言ったが、本当は、探偵が最初思っていたほど、使えなくって幻滅されているようで悲しかった。
「・・・・あんまりじゃない、かなりの間違いだろ?」
探偵は、私が一番言ってほしくないことを言った。
「・・・・そんなことないよ、・・・使えるよ。」
私は、独り言のように呟いた。
「・・・はぁ、依頼主は、式部人見依頼内容は、異母姉妹である妹の式部優貴を探してほしいとの事だ、優貴は25歳で、雑誌記者関係の仕事についているらしい。だがそれだけでは、現在何をしているのか掴めないから、自分でも調べたところ、優貴は、ハイドオフィスという会社に勤めてているらしいんだが、此処2年ぐらい、全く顔を出していないそうだ。だから、会社のほうもクビという通知を家に送ったらしい。」
「それってもしかして、取材してたら知っちゃいけないことを知ってしまったから、その秘密を守るために殺されちゃったとか?」
私は、探偵に向かって、一生懸命言った。
「・・・・どこの馬鹿でもそんなこと考えな・・・待てよ、でも最後に何の記事を追っていたかだけでも知ることが出来れば、もしかしたら見つかるかも。」
探偵は、独り言のように呟いた。
「バカって言っても少しは役に立ったでしょ。」
私は、自慢げに探偵に言った。
「早速、聞きに行くぞお前は・・・・どうせ着いてくるんだろ?」
「あったりまえよ!ところで、メール見た?」
「・・・・メール・・何のことだ?」
「・・いやあ別になんでもない。」
(今、あんなこと送ったのがばれたら絶対連れてってくれないよな。)
私は、話をごまかして、探偵についって行った。

 


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