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作品名:青空の下で 作者:bk201

第1回   出会い
出会い

3年前
ガタン、ガタン、ガタン、ガタン・・・。
私は、東京からほど遠い田舎で暮らしている高校1年生の谷山瑞希。
なぜ東京に向かっているかというと、私の幼馴染だった、青樹結衣が中学卒業とともに東京に、引っ越しをしてしまい会えなくなっていたら、突然電話がかかってきて、いきなり会おうと言い出してきたからだ。

瑞希は、どんどん変わっていく景色を眺めながら、結衣のことを考えていた。
すると、誰もいなかったはずの隣の席には、気がつくと男の人が座っていて深く帽子をかぶり、寝ていた。
手には、東京行きの切符を握っていた。
「もうすぐ着くのに、寝てて乗り過ごさなきゃいいけど。」
そうこう言っている間に次がもう東京になってしまった。
「うーん起こしたほうがいいかな?でも文句言われたら嫌だしなー。」
「次は、東京、東京・・・・。」
「あーついちゃった、って早く出なきゃ。」
しかし隣の男の人は全く起きる気配はない。
「あのーもう東京に着きましたよ?起きたほうがいいですよ。」
瑞希は、思い切って、その男に声をかけた。
「う・・ん・・・・君は?。」
男は目をこすりながら起きた。
「あっあのもう東京ですから、起きたほうが・・。」
「東京・・・・東京なの?早く出なきゃ。」
男は、すぐに荷物をまとめて外に出た、瑞希もそれに続いて電車の外に出た。
瑞希は、お礼もないのかと少しだけ膨れていたら、さっきの男が声をかけてきた。
「君だよね?起こしてくれたの、ありがとね。」
さっきまで帽子を深くかぶっていたせいできづかなかったけど、非常に優美な目鼻立ちをしていた。
肌の色は雪のように白く陶磁器のようで、まつ毛はすごく長い。
さらに、瞳はすごく透き通っていて吸い込まれてしまいそうな感じがする。
身長は、170センチぐらいだが、体は細く、モデルみたいだ。
これは、例え方が判らないほどきれいだが、強いて言うなら、空から舞い降りた天使みたいだと瑞希は思った。
「あの・・・大丈夫ですか?ボウっとしてましたけど。」
「あ・・いえ別になんでもありません。」
「ならいいんです、ところでありがとうございました。あなたのおかげで乗り過ごすことなく東京に来れました、あっ僕、神祇龍っていいます。
「かみぎりゅう?」
「はい、そうだ貴方はなんていうんですか?」
「わ私は、たたた谷山水木です。」
「谷山さんですか、・・・あっそうだ僕急ぎの用があったんだ、じゃあ谷山さん、またいつかどこかで会いましょう。」
そうして、龍は改札口に行った。
瑞希は思った私は、人生のうちでこれ以上の恋はしないと。


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