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作品名:ココロ 作者:snow

第3回   3
出社すると。
いつものオフィス。
いつもの同僚。
いつものデスクに、高井がいた。

「おはよーございまーす。」
朝の挨拶。
高井の表情は、変わらない。

駆け寄ってきた同僚、白川美奈。美奈ちゃんと呼んでいる。
「あー、おはよー。今日、ちょっとハードなんだよね〜。手伝ってくれる〜?」
「ん。そのつもりで、あっちゃんには遅くなるって言ってきたから〜。大丈夫!」
「ごめんねー。あっちゃんにも、悪いねー。」
「平気、平気。よくある事だし。気にしないで。」
あっちゃんと美奈ちゃんは、会ったことはないけど。
長く同棲していることは、話していた。

ふと、高井を見る。
目が合う。
ときめいた。
ドキドキした。

この時、確信した。
私はこの人を。もっと、好きになる。

メールの着信音がなった。
高井からだった。
[ 今夜、時間作れる?]
[ 少し話す程度なら。仕事が終わったら、さり気なく残ります。]
[ じゃ、その時に。]




美奈ちゃんの仕事も手伝って、終わったのは20時。
オフィスには2人。
白板には。『高井・直帰』の文字。

「助かった〜〜〜。ありがとね〜〜〜〜〜〜〜〜!」
「いいよ、お互い様だもん。」
「あっちゃん、待ってるんでしょ?」
「うん。連絡して、どっかで待ち合わせするから。先に帰って〜。」

美奈ちゃんの背中を見送って、高井にメール。
[ 今、終わりました。ドコにいますか?]
[ 裏口の道を渡った、駐車場にいる。]
[ じゃ、行きます。]


見慣れた車。
営業で同行する時に、時々乗っていた。
運転席を覗き込むと、高井が笑顔で窓を開ける。
「ちょっと、乗る?」
「はい。」

私の中で、あっちゃんがよぎる。

乗り慣れた助手席。
今日は、全然違う。
やっぱりドキドキする。

どちらともなく、寄り添い。キスをした。
気持ちが熱い。
すぐ帰るつもりだったのに、もっと一緒にいたくなった。

「そんなに時間、ないよね?」と、高井が言う。
「食事くらいの時間なら、作ります。」
「いいの?」
「メールだけさせてください。」と、車を降りた。


[ あっちゃん、待たせたのに、ゴメン。
美奈ちゃんと食事して帰ることになっちゃった。
遅くならないようにするけど、何か食べてて。]


2回目の、ウソになった。


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