Warning: Unknown: Unable to allocate memory for pool. in Unknown on line 0 Warning: session_start(): Cannot send session cache limiter - headers already sent in /var/www/htmlreviews/author/11592/11432/12.htm on line 4 不確かなもの「愛」
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作品名:不確かなもの「愛」 作者:森 聖湖

第12回   12
 週が明け、またいつものように業務が流れていった。健介から個人的に特になんの連絡もなく、美紀は悲しくなった。型どおりの挨拶と業務上のコミュニケーションだけでその週が過ぎていった。美紀には辛いことだった。
 高城課長が好き・・・美紀はこみ上げてくる熱い思いにだんだん潰されそうになってきていた。次の週もその次の週も彼からの連絡はなかった。

「大山さんて、もしかして高城課長のこと好きなんじゃない?」
不意に受付嬢の先輩から言われ、美紀は真っ赤になった。
 
「えっ?あ、あの・・・」

「うふ、大山さん、高城課長を見ると顔が真っ赤になるし、すごく緊張してる感じよ。誰が見てもそう思うわ。」

「あ、あの、そんなんじゃありません。あの、以前、高城課長に失敗してご迷惑おかけしたから、もう絶対しないって思ってて・・・それで・・・。」

「ああ、あの件ね。大丈夫よ、あの後、私たちのこと気にかけて飲み会にも誘って下さったでしょ?高城課長って優しいから根にもつなんてことないもの。奥様も素敵な方でね、いつも愛妻弁当で有名なのよ。」

「え!?」

 美紀はいきなり突き飛ばされたかのような衝撃を受けた。

「あ、愛妻・・・弁当・・・そうなんですか」

 なんとか笑顔を作りながらも、もうその場に立っていられなくなってトイレに駆け込んだ。

 結婚してらしたのね、だから、あれ以来なんの連絡もないのね・・・でも、私、私は・・・

 美紀は鏡の中の自分を見つめた。首の付け根のところのキスマークはもう消えていた。

 あの日の出来事はやっぱり夢だった?でも、でも私、忘れられない、どうすればいいの?

 美紀にとってはあまりにも情熱的な健介の抱擁だったのだ。今までそんなふうに男性に求められたことがなかった美紀にすれば無理もない。大人の男の激しさを知ってしまったのだから・・・。だが、自分が妻ある男性とだなんて、そんなこと思いもしなかった。

 もうここにはいられない、これから先いったいどんな顔で会えるというのか?

 美紀は平静を保つ自信がなかった。


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