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不確かなもの「愛」
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第11回
11
私と高城課長は、昨日の夜、結ばれた?この部屋で・・・?
美紀は朝の明るさに目覚めて呟いた。でも、彼は隣にいない。
もしかしたら夢?酔っていたから夢をみたのかも・・・
美紀は鏡の中の自分に問いかけた。ああ、夢じゃあないわ、私、本当に結ばれたんだわ!美紀は自分の体の到る所に健介の刻印を見つけて自分自身を抱き締めた。熱い抱擁を思い出すと体が火照ってきた。
ピンポーン
不意にインターホンが鳴った。週末の朝の来訪にしては早すぎる。誰?
「高城です。携帯を忘れていったと思うんだが・・・」
「え、あ、はい、どうぞ」
美紀は急いで髪を直し、ガウンをはおった。健介の携帯電話は玄関のシューズボックスの上にあった。ドアを開けると休日のラフなスタイルの健介が立っていた。
「起きたところだったのか。悪かったね。携帯がないといろいろ大変なので朝のうちにと思って取りにきたんだよ。休んでいるところすまなかった。」
「あ、いえ大丈夫です。コーヒーお入れしましょうか?」
「いや、すぐ帰るからいいよ。」
昨日のことには一言も触れない健介に美紀は不安になった。
「ああ、跡がついちゃったね。月曜までには消えるかな」
健介は美紀の首の付け根のところを見て言った。
「え、そんな・・・消えるなんて、消えてほしくないです!」
美紀は思わず否定した。そんな美紀を健介はまた抱き締めたくなった。
可愛い、なんて可愛いんだ
朝の陽ざしを浴びて美紀の肌はより一層白く輝きを増していた。朝の抱擁は昨夜にも増して激しく、ふたりは長い間肌を重ねて燃え続けた。
本当に夢じゃない、私、この人に愛されているんだ
美紀は確信をもった。この時、彼女はまだ、健介が結婚していることを知らなかったのである。敢えて聞くのを避けていたのかもしれないが、これ以後も直接彼に聞くことはなかった。
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