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作品名:実際にあった事件〜児童虐待〜 作者:羅夢姫&神楽嬢

第9回   9
しばらくして娘がトイレに行くと言って席をはずしたので、
私も一緒に行った。その時、娘が…

「あの人何なん?めっちゃムカつくわ。」
と言ってきた。私は誰の事か分からなかったので…

「ミーちゃん(娘の彼氏)と喧嘩でもしたん?」
と聞きました。すると娘は…

「うちらは何もないよ。あの女やん。人が迎えに行ったったのに
礼の一つもないわ。神戸ポートタワーが分からんって完璧見えてたやん。
それに連れがおるならおるで紹介せぇよな。
ってかだいぶ前から花火大会の話してたんを蹴っとってよ。
うちら花火2発しか見れへんかったしよ。ミーもかなり怒っとる。
ワレなめとんけって言いそうになったわ。」
と言った。私は…

「まぁまぁ許したって。楽しい席なんやし。」
と言いなだめて席に戻り、楽しく飲んでいた。
長男は娘と息子のそばで楽しそうにしていた。
めったに当たらないのかジュースを何本も欲しがった。
フライドポテトやフランクフルトなどがっついって食べていた。
和気さんはその様子を見て不満そうだったが、長男を怒れば
皆から文句を言われる事を知っていたので何も言わなかった。

しばらく人の流れが少なくなるのを待って神戸駅に向かって歩きました。
長男は娘達のそばと私達のそばを行ったり来たり走り回っていました。
しばらく歩いているとヒロの姿がない事に気がつきました。
私は…

「あれ?ヒロは?」
と皆に聞きましたが、皆も気がついていない様子でした。
和気さんは何事もないかの様な顔で下の子と手を繋いで突っ立っていました。
知人は和気さんに…

「何ボーっと突っ立っとん?和気さんの子やろ?」
と言いました。和気さんはただ周囲を見渡すだけでした。
その様子を知人が捜しに行きました。
しばらくして知人が泣いている長男の手を引いて戻ってきました。
私は長男に…

「嬉しいのはわかるけど絶対に一人で先に行ったらあかん。」
と注意した。そして和気さんにも…

「私がちゃんと注意したからもう怒らんとったってな。家に帰ってもやで。」
と言った。和気さんは下を向いて黙っていた。すると知人が…

「飲みなおさへん?」
と言ってきました。皆は問題なかったのですが、和気さんは旦那さんの
了承がないと怒られる様なので“時間”と“お金”の意味で和気さんに…

「自分大丈夫?」と聞きました。和気さんは…

「私は大丈夫。」と答えました。私は…

「ホンマに大丈夫なん?」
と念を押して聞くと和気さんが…

「大丈夫やで。」と言ったので近くの炉端に行きました。


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