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作品名:実際にあった事件〜児童虐待〜 作者:羅夢姫&神楽嬢

第3回   3
和気さんが…

「保護受けてた時は良かったなぁ…。旦那の給料と生活保護と児童手当で
生活してたからいい生活しててん。」
と話してきました。そしてこれまでの色んな事を話し出した。
詳しく聞くと…

和気さんは以前、魚住町金ヶ崎でお兄さんとアパートに住んでいたそうです。
その頃、K重工に勤務した事がきっかけで「前田さん」と出会い、
一目惚れしたそうです。前田さんは既婚者ではあったが周囲の反対を押し切り
長期に渡って猛アタックした結果、願いが叶い交際が始まったそうです。
そして月日が流れたある日、和気さんの妊娠が発覚。
堕ろす気がなかった和気さんは前田さんと奥さんとの間に子供がいない事を
知った上で中絶できなくなるまで妊娠している事を隠していたそうです。
その後、前田さんと話し合った際に産んでも絶対に迷惑をかけない事を約束したが、
お兄さんが許さず“相手を連れて来い”と激怒。前田さんを呼び話し合いをした。
結果、本妻に全て知られ離婚。その後、和気さんは長男・弘伸君を出産した。
その後も前田さんとは頻繁に会っていたが、長男はずっとお兄さんが看ていたそうだ。

そしてしばらく経ったある日、前田さんと急に連絡がつかなくなったそうです。
和気さんは長男を連れ西明石にある前田さんの実家に行き、前田さんのご両親に
長男を紹介し前田さんと連絡が取れないと話した。
そして前田さんがバイク事故で入院した事を知り、入院している病院に会いに行った。
その時、前田さんに“迷惑かけないと言ったのに…”と言われたそうだ。

その後、前田さんは退院したが家を追い出され友人の家を転々として歩き
多数の金融会社や友人からお金を借りる生活をしていた。

その頃、和気さんはお兄さんと離れ母子寮で生活をしていたが、応募した県営団地が
たまたま当たり今の江井ヶ島にある県営団地に引っ越したそうだ。
そして、前田さんに“県営の団地に引っ越したからおいで。友達の家を転々とするのも
よくないと思うから”と話した。そして一緒に暮らすことになったそうだ。

そして生活保護と前田さんの給料で裕福な生活をしていたそうだ。
週に何度か朝から並んで夕方まで“パチンコ”をし、頻繁に“カラオケ”や
“居酒屋”に行ったり、“レンタカー”を借りたり和気名義で男性と自分の携帯を
持ち一般家庭以上の生活をしていたそうです。
そして“パチンコ代”や“酒代”が無くなると複数の金融会社から融資を受け
知人にお金を借り、破産をした事や破産申請中に“ブルーレイ”や“パソコン”“家具”をローンで購入した事を聞きました。
私は…

「生活保護ってそんな簡単にもらえるの?」
と聞くと和気さんは…

「簡単やで。ちょっと汚い格好して民生員に頼んだらすぐもらえるで。
役所もアホやからすぐ手続きしてくれる。」
と笑いながら答えた。私は…

「すぐもらえるんかもしれんけど、税金から出てるねんで。
ホンマに必要な人が保護切られて餓死した人もいるのに
あんたは何とも思わへんの?五体満足で年も若いねんから働いたら?」
と言った。和気さんは…

「皆アホやな。民生員に言ったらすぐやのに。役所は何でもしてくれるで。
うちの家にあるクーラーも冷蔵庫もタンスも全部役所にお金出してもらったもん。
欲しい物を手に入れるだけ手に入れて破産したった。」
と笑いながら言った。私は…

「あんた、ホンマ最低やな。破産はそんな人のためにあるんじゃないねんで。
本当に困った人が最終手段としてする事やねんで。」
と言ったが、和気さんは全く悪びれる様子もなく…

「え〜、私だけじゃないやん。皆してる事やん。」
と開き直った。
私は怒りを通り越して何も言えなかった。
私は正直一生懸命働いて納めた税金がこんな人に使われているかと思うと腹が立った。


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