「やあ、私よワーターシ。覚えてる?」受話器を取ると堰を切ったように女の人が耳元でしゃべりだした。 第一印象は『かわいい声だな〜』で、その次に思ったことは「えっと、誰でしたっけ?」 「あれ、覚えてない? ショックだな〜」「あぁごめん、もしかして鈴木さん?」「そう鈴木! 思い出してくれてうれしい!」 受話器の向こうの女性は喜んでくれたので、自分もうれしくなり、軽くテンションが上がった。 「久しぶりだね鈴木さん。元気にしてた?」「元気にしてたよ。たださ、今回ちょっと車で事故起こしちゃって怪我しちゃってさ〜」「そ、それは大変だな」 僕は親身になって言葉をつないだ。 「そうなの。だからちょっと苦しくなってあなたに電話したの」「そ、そうか」僕はドキドキしながら次の言葉を待った。 「でね、あなただからお願いするんだけど、ちょっとだけお金を貸してほしくって……」 まあね、僕が知ってる鈴木は男だからこんな展開なんて予想したけど、やっぱり女の子に頼られたら力になるべきだよね。 「で、振込み先はどこなの? 元男の鈴木く」電話切られた。
------- あとがき
どうもこんにちわ〜。 十話のネタを考えながら車を運転してたら事故しそうになりましたあぶねー。
連載というのを初めてやってみましたが、とても勉強になりました。 プロの小説家って大変なんだなぁと、ちょっとだけプロの片鱗を見れた気がします。きっと錯覚ですね。 とりあえず、今回はこれでおしまいです。まだ載せてない話もいくつか出来ているので、機会があったらまたやりたいと思います。 期待してる人がいないでしょうけども、私はやる(と思う)。 次に掲載しようと考えている話は、十行で終わらないと思います。 今までの作品同様、へたくそ文章で読みにくいかもしれませんが、また私の話に付き合っていただければ幸いと存じます。 ではまた別の話でお会いしましょう。
※最終回のチェックはあえて入れてません。次回作もたぶんこの続きに掲載します。
|
|