この文章は全てフィクションです ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝119」
エクレアオ
体長3mにも達する大型のクラゲの一種である 非常に温暖な海域を好み特に赤道上に多く分布する 体色が濃いオレンジから赤色で このクラゲが大量に発生すると 赤道が物理的に赤く染まる大変驚異的な光景を見ることが出来る この現象から一部の人たちは 赤道の語源はこのクラゲであるとの説を唱え ゴシップ誌上を一時大いににぎわせたことがあったが いうまでも無く嘘である しかし一度世間に出た嘘は瞬く間に広まり 最近ではその尾ひれの付き方も尋常ではない その中の一つに 赤道上に宇宙人がこのクラゲの幼生をまいた などというオカルトの極みな話もあるそうである
食料としての利用もあるクラゲの中で このクラゲの持つ特徴は実に珍しい 普通クラゲは味らしい味を持たず歯ごたえを楽しむ物だが このクラゲは大変強い甘味を持っているのである この甘味成分を特定し 合成甘味料として利用されているのがエクレアールである
この物質は精製糖の13倍程度の甘味を持つが その分子構造が非常に複雑であるため 甘味は感じるが人体では消化吸収されにくい物質であるため 近年メタボリック症候群に苦しむ人たちにとって 非常に有用な甘味料である しかし 減量中の人たちがこの甘味料の多用により 生命活動に必要な糖分を取ることが出来ずに 低血糖で倒れることがしばしば起こっている 食べても太りにくい物質は確かにありがたいものであるが やはり極度の偏食は避けるのが肝要である
さて 私も食べてみたのだが キュウリと酢の物にしてみるとあまりにも甘味が強く 正直気持ちが悪くなった 色々と調べてみたところこのクラゲの調理法としては その甘味を最大限に生かして コリコリとした歯ごたえのデザートとしての利用が主な様である 自分の早とちりを反省し レシピの通りに牛乳の中に戻したクラゲを入れてみた なるほど美味い ミルク寒天の用であるがその歯ごたえはナタデココ以上 食べ応えのあるデザートであった ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この文章は全てフィクションです
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