この文章は全てフィクションです ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝87」
ウサギリブヨ
吸血性昆虫ブヨの一種であり 幼虫は生きたウサギに寄生し繁殖する ウサギにとっては真に恐ろしい昆虫である
成虫はウサギの耳の毛の無い部分から吸血し その際ついた傷に産卵し寄生させる 卵は血流に乗りやがて腸壁外部に定着する そのまま成虫になるまでウサギの体内で過ごし やがていっせいに孵化した成虫が 腹部の皮膚を食い破って対外に飛び出して行くのである 名前の由来もこの所から来ているようである
このウサギリブヨの存在が確認されているのは 食肉用家畜のウサギからのみであるのは 実に興味深い事実であるとともに 非常に警戒すべき事実でもあると思う 初めて発見された当初は 当然自然条件でも同じようにウサギに寄生していると 研究者たちの間で思われていたが 発見地点から近隣地域を探したが 野生のウサギにはまったく見つからず 国境を越え世界中から野生のウサギに寄生している事実を 確認しようとしたが ただの一例も発見されることは無かったのである これらの事から推測された結論は 家畜にのみ寄生する変異種であると言うことである つまり 人間が発生させてしまったのではないかと 言われ始めたのである
この昆虫を捕獲した野生のウサギに寄生させようとしても 決して寄生する事は無く ことごとく失敗 家畜との差は今のところ調査中であるが 脂肪量の違いによるのではないかとの事が 一番有力な説である
現在人間への寄生は確認されてはいない 常時接している研究者が ウサギリブヨに噛まれても感染していない所から見るに 人間に迷入する確立はかなり低いようである 極端に警戒する必要は今のところ無いようではあるが 何しろ家畜にのみ寄生する昆虫 要するに人間の生活環境にのみ存在するのであるからして 今後とも研究動向に注目すべきではないであろうか ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この文章は全てフィクションです
|
|