この文章は全てフィクションです ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝78」
クロウバイ
ロウバイ科の落葉低木 クロウバイのクは苦しいの苦である 岩の上に好んで生える為 まるで苦行に勤める修験者の様である為 この字が当てられた 別名ドコンジョウロウバイである
自然界で特に好んで生えるのは 花崗岩地帯である ほんの少しの隙間に種が落ちると そこから根を深く突き刺し生きていく 何とも逞しい生命力である が その根を突き刺して生える植生の為 この木が生えている岩山では落石事故が多発 山を散策に来た人達が落石の直撃を受けることも ざらである もしあなたの趣味が山歩きであるならば ゆめゆめ油断召されぬように
また 人工建築物の石やコンクリートの部分にも 根を張ることができる為 もし見つけたら 苗の時点で引き抜いておくべきである この事の一番恐ろしい所は ダムや高層ビル等の壁面に根を張ったときである うっかり二年程発見できずに放置しておくと 深々と根を突き刺されてしまい その部分の修復では済まなくなってしまう それどころか 甚大な人的被害も出ることであろう 人工建築物に取っては天敵のような植物である
しかし山に生えている分には 淡い黄色の小さい花を見せてくれ 目を楽しませてくれる趣深い植物である 少し離れて花を愛でるのが 良いのでは無いであろうか ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この文章は全てフィクションです
|
|