この文章は全てフィクションです ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝56」
ギガンテスサン
ギガンテスさんではなく 最大級のヤママユガ科の蛾である
羽を広げたときの大きさは 確認されただけでも 53cmの個体がおり さらに調査が進めばそれ以上の物が 見付かる可能性は大きい
生態はその他の近縁種と変わりが無いが とにかくその大きさに驚く 子犬ほどの大きさの蛾が バサバサと羽ばたいて飛んでいるのだから 常人ならば恐怖すら感じることであろう しかし地元では 滅多に見ることのできないこの蛾を見ると 幸運が訪れるとして 動物愛護と民間伝承の両方の観点から 大変大事にされている さらに生息域が極めて限られている為 生息地では国を挙げての保護活動が採られて 学術的な目的であったとしても おいそれと採集許可は下りないそうである
これほど巨大であるが 成虫期は繁殖行動の為だけにあり 食事を取らない それ故 成虫期の寿命は長くても5日である この成虫期の寿命の短さとあいまって 飛翔能力の低さも 生息域の拡大を妨げている要因である 羽の立派さに比例して 体幹部分も立派であるので ぎりぎりの浮力で飛んでいる様である
もし幸運にもこの蛾が飛んでいるのを 見掛けたら 頭の中で漫画の様な汗粒を思い描いてみると しっくりくるはずである 無理をするなと声を掛けたくなること 必至である ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この文章は全てフィクションです
|
|