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作品名:ORKの口伝 作者:出雲一寸

第24回   Ganseblume blau
この文章は全てフィクションです
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「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝46」

Ganseblume blau
ガンスブルーメ ブラオ

北欧の草原地帯に自生する
青い雛菊
花の部分は食用とされる

宿根性で花だけを摘み捕れば
毎年その場で咲くため
大変手軽に手に入る
野性のエディブルフラワーである

味はタンパクだが
やはり花であるため香りが良く
サラダの香り付けに大変好まれる
だが青色という寒色の為
大量に盛りつけると食欲減退効果が
表れる人も中にはいるため
注意が必要とされる

この花を採集するときに
最も注意すべき事は
花の色形が瓜ふたつの
Ganseblume Gift(ガンスブルーメ ギフト)が
必ず一緒に生えているのである
こちらは毒草である
毒といっても
突然倒れて病院行きになるほど強毒ではなく
下痢・嘔吐・それに伴う疲労が主な症状である
上記の症状も幼児が食べたときの事例で
大人の場合はさらに軽く済む

注意すれば見分けるのは簡単である
ブラオの葉は根元から直立しているのに対し
ギフトの根元の葉は
ロゼッタ型に展開しているのである
これは
どんなに密生していようとも同じである

私も出先でこの花の群生地を見つけたが
それは見事なものであった
空が足元から生えている様で
その日は一日中ふわふわして過ごしたのである

でも結局
サラダにして食べたのである
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この文章は全てフィクションです


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