莉菜が話した内容をまとめると大体こんな内容だった。
高校の時に莉菜が突然引っ越した後、高校の卒業間際に莉菜のお父さんの会社が倒産して役員をしてたお父さんは、自殺したそうだ。 それから、入学が決まっていた美容師の専門学校の学費を稼ぐために莉菜は、水商売で働きだした。 誰も知り合いのいない街での一人暮らしと仕事の大変さから、莉菜はとあるお客さんと付き合い始めた。 彼は結婚の約束をして、避妊してくれなかった。
付き合い初めて3ヶ月目、莉菜は彼の子供を妊娠した。莉菜は凄く嬉しかったそうだ。それを彼に告げると案の定、彼は逃げた… 携帯も着信拒否され、連絡が取れなくなった。
莉菜は一人で子供を産む決心をした。 夜の仕事を辞めて夕方から知り合いになった小料理屋の女将さんの店でやっかいになった。 妊娠5ヶ月目、莉菜はそれまでの疲労から階段から落ち…お腹の子は流産した… 1ヶ月ふさぎこんだままだったらしい。
それから、休学していた専門学校に再度通い始め、卒業と同時に、祖母が住むこの街に帰って来た。
それから、莉菜はただただ仕事だけにのめり込んだ。死んだ我が子の哀しみを少しでも消す為に…
ある日、莉菜は一人の男性と出会う。店長の知り合いのとある会社の社長さんだった。 それまでの事を、俺達に言えなかった寂しさからか、彼に相談に乗って貰っているうちに二人は男女の関係になった。
ただ彼には妻子がいた… 莉菜もそれを知ったのはつい最近らしかった。
たまたま偶然街で家族と一緒のところを見掛けたらしい。 莉菜は何に対する罪悪感からかそれとも寂しさからか、それを知っても彼と別れられずにいる。
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