紅い炎に包まれた契約書の煙が消えると、深い碧の光に包まれると、机の上に落ちた。
煙が消えると、透き通るピンク色の石が現れた。
ねっ! と光太郎がにこやかに笑顔で合図を送る。
ふぅ〜〜〜、ドゥルーシラが深く息を吐くと続けざまに説明を始めた。
「この石の名前は【祈り】。アンタとあの子を繋ぐ為の大事な石だよ。」
ん?謙二は不意にデジャウ゛に襲われた。
『アッーー』とついドゥルーシラを指差してしまう。
「なんだい騒がしいねぇ」
『あっあの時の、ジュエリー売りのっ……』
「?あーちょっと待ちなよ、」とドゥルーシラは右手を謙二の額に当てる。
「あ〜それ私だねぇ。多分その時間のワタシだ。アンタが買ったのはあの子の契約の石だねぇ。」
やっぱり、あの瑠佳の指輪を買った露店の女はドゥルーシラだったんのだ。
「さてと、この石はアンタとアタシの契約を模した石だ。契約が完了するとこの石が砕け、アタシにそこに貯められた“刻”が渡される。」 『ああ、そう言う事か〜。』
「そして、もしも契約を一方的に破棄したり、命が消えた時は、この石が黒く変わって、契約者は生と死の狭間に落とされて、“刻”を払う。」
『それで、俺は何したらいいんです?』
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