20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:刻(とき)の代償 作者:くだりゅう

第31回   seen31〜【契約】〜
紅い炎に包まれた契約書の煙が消えると、深い碧の光に包まれると、机の上に落ちた。

煙が消えると、透き通るピンク色の石が現れた。

ねっ! と光太郎がにこやかに笑顔で合図を送る。

ふぅ〜〜〜、ドゥルーシラが深く息を吐くと続けざまに説明を始めた。

「この石の名前は【祈り】。アンタとあの子を繋ぐ為の大事な石だよ。」

ん?謙二は不意にデジャウ゛に襲われた。

『アッーー』とついドゥルーシラを指差してしまう。

「なんだい騒がしいねぇ」

『あっあの時の、ジュエリー売りのっ……』

「?あーちょっと待ちなよ、」とドゥルーシラは右手を謙二の額に当てる。

「あ〜それ私だねぇ。多分その時間のワタシだ。アンタが買ったのはあの子の契約の石だねぇ。」


やっぱり、あの瑠佳の指輪を買った露店の女はドゥルーシラだったんのだ。


「さてと、この石はアンタとアタシの契約を模した石だ。契約が完了するとこの石が砕け、アタシにそこに貯められた“刻”が渡される。」
『ああ、そう言う事か〜。』

「そして、もしも契約を一方的に破棄したり、命が消えた時は、この石が黒く変わって、契約者は生と死の狭間に落とされて、“刻”を払う。」

『それで、俺は何したらいいんです?』


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 7938