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作品名:マイティーリリー 作者:zamazama

最終回   梗概および作者のごあいさつ



   長々とご精読、感謝いたします。
   ありがとうございました。

               PN 座間恭平






   『マイティーリリー』梗概


 アメリカのルナチク市警察に勤務するロジャー・ベリンスキー警部は、ブラウン本部長に呼び出され、当市を根城に暗躍している謎の《正義の戦士》の正体究明を命じられる。最近、ルナチク市において警察とは別個に犯罪者を摘発している、謎の《幽霊戦士》がいるらしいのだ。だが、ベリンスキーはその《幽霊戦士》の正体を知っていた。かれは市のはずれにある、廃棄されたままになっていた鉄工所をこっそりと尋ねる。そこでひとりぼっちで暮らしている、十歳くらいの金髪の女の子リリー・センチメンタル=デジャ・ヴュこそが、謎の正義の戦士だった。ベリンスキーはリリーに、正体が知られないよう用心するように警告する。
 だが、リリーはアルバイトで花売りをしている最中に、とある観覧車の事故で難儀していた子供を救ったことから、《ルナチク・アドバタイザー》というビスケット会社の所有するミニコミ新聞社の記者B・Jに、写真を撮られてしまった。しかももう一人、リリーの正体を知っているマント姿の老人が現われた。
 リリーは自分が何者でどこから来たのかを確かめるため、自分がこの世界で最初に記憶している場所、ケッセルバッハ教授の屋敷跡に戻って来た。その屋敷は火事で全焼し、ケッセルバッハ教授も焼け死んでしまったあとだった。だが、リリーは屋敷の地下にある秘密施設で、ケッセルバッハが残してくれたビデオテープの記録を見せられる。リリーはとある遺跡の中に安置された、不思議なカプセルの中でケッセルバッハによって発見されたのだった。しかも、その場に謎の老人が現われ、自分のことを「王女」と呼んだ。リリーの両親がある場所で生きていると老人は言った。おどろき、逃げ出すリリー。
 リリーはこの世界で唯一、心を開ける相手のベリンスキーにそのことを相談しようとするが、ひょんなことから、ある場所で死にかけている赤ん坊を救う羽目になり、しかもテレビでその様子が中継されてしまった。リリーはルナチク市に戻る途中、自分が空軍の注意を引いてしまったことを知る。
 翌日、市の図書館でケッセルバッハについて調べた帰り道、リリーは偶然にもエスター・ハリスという身寄りのない老女と知り合う。老女エスターは、昔《カンザスの眠れる聖者》と呼ばれた心霊治療師、レスター・ヘイシーのことをリリーに教える。しかも、エスターはある絵をリリーに見せたとたん憑霊現象に襲われ、レスター・ヘイシーの声でしゃべり始めた。リリーはその声に命じられるまま、かつて心霊治療と《リーディング》と呼ばれる不思議な千里眼能力を発揮していたヘイシーの記念館に赴き、まだ自分がこの世界に現われる前にヘイシーが自分あてに書き残してくれた手紙を受け取る。
 その手紙の中でヘイシーは、かれが夢の中で見せられた古代アトランティス王国の滅亡の様子と、リリーがかつてそこで、特殊な能力を持った《神の子》として崇められていた事実を告げる。衝撃を受けるリリー。しかも、リリーは自分が軍隊から監視され、尾行されていたことまでは知らなかった。
 リリーはベリンスキーと待ち合わせ、今度こそ自分の秘密を打ち明けようとした刹那、謎の襲撃者に撃たれてベリンスキーは負傷してしまう。しかも、犯人を追跡して行ったリリーの前に、あの不気味な老人が現われた。老人はバハールと名乗り、不思議な水晶のかけらでリリーを篭絡して虜にしようとするが、リリーはからくも逃れた。
 ベリンスキーの回復を祈るため、行きつけの教会に赴いたリリーだったが、そこには彼女を探していた、あの新聞記者のB・Jがいた。B・Jは花売り娘の彼女が、国中を騒がせている《天使》と呼ばれる幽霊戦士であることを知っていた。憤り、逃げ出すリリー。だが、リリーは軍隊が張り巡らせていた罠によって、ついに捕えられてしまった。実はリリーの正体を探るため、ゴードン将軍という武骨なタカ派の軍人が、大統領の命によって動き始めていたのだ。リリーは最寄りの基地に連行され、そこから別の基地に移送される前に、ゴードンと政府のトップに尋問される。しかも、軍は彼女とベリンスキーに何らかの関係があることをも突き止めており、手術中のベリンスキーまでも強引に連行して来ていた。だが、基地にバハールという老人が突如出現すると、並み居る兵士たちを排除してリリーを無理やり拉致し去ってしまう。
 拉致された先は月だった。古代のアトランティス人が月面に作った宮殿の一角で、リリーはアトランティスが滅亡した理由と、自分が助かった経緯をバハールから聞かされる。しかも、《コーダの眠り》と呼ばれる、仮死状態にある両親を見せられた。バハールはリリーをアトランティスの支配者の世継ぎに定め、アトランティス世界の領土回復を世界に宣言すると言う。バハールの邪悪な野望に気づいたリリーは、一度はアトランティスの水晶の力に屈服しかけるが、逆に水晶石の力を利用して、月からの脱出に成功する。
 だが、逃れて戻った地球にもゴードン将軍と軍隊が待ち受けていた。リリーはバハールが超能力で出現させたハリケーンを消滅させた際、ふたたび軍隊の手に落ち、彼女を捕えるための秘密施設がある、コロラド州の地下基地に移送された。そこで彼女を待っていたのは、意外にも大統領とのテレビ電話による極秘会談だった。リリーは大統領に答え、自分の身の上を全て話した。
 だが、そこへ現われたのは、リリーを三たび奪還せんとするバハールだった。バハールは幻覚を見せてリリーを虜にすると、今度こそリリーを自分の言いなりになる奴隷にしようとする。だが、リリーは気がついた。バハールとかれを操っていたバハールの師匠だったカバールの亡霊も、滅びたアトランティス人たち同様、水晶石の思うままに動く奴隷に過ぎないと。
 リリーは水晶の真の力を呼び起こし、バハールをあの世へ葬る。そして大統領の提案を受け入れて、恩赦によりアメリカ市民となり、普通の人間として生きていくことを決意するのだった。







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