Warning: Unknown: Unable to allocate memory for pool. in Unknown on line 0
Warning: session_start(): Cannot send session cache limiter - headers already sent in /var/www/htmlreviews/author/11452/11274/6.htm on line 4
小さな口癖
■ 目次へ
第6回
6
今夜はすごくすごく大きな満月が出ていた。
車から見えてカメラを向けたけどやっぱりぶれちゃった。
普段より大きくてオレンジ寄りな色。
なんだか明日地球が終わっちゃうような気さえした。
私は携帯を見つめてた。何度も何度も開いて、受信メール問い合わせて、
結果0件 0件 0件
解ってても何度も同じ事をして。悲しくなってイライラした。
どっかの夢のある物語に出てくるお姫様になりたい。
王子様がいて、幸せになる。
大抵の夢物語には王子様の友達なんて出てこない。
王子様と結ばれたらもうハッピーエンド。フォーエバー。
「あの女になんて負けない・・」なんて悩むお姫様なんて見たことある?
私はそんな悩みの無いお姫様になって真っ直ぐに愛されてみたい。
私の薬指には何度指輪がはまっただろう。今まで何度も。
指輪には「Forever」だとか「Love」だとか、そんなことが彫ってあって。
だけど指輪に罪はない。もちろん販売した人にもブランドにも罪は無い。
罪なのはその指輪を私の薬指にはめて遊んだ男。
頭が弱かったのか英単語の意味がよく解ってなかったみたい。
信じて裏切られて、ちょっと悪い女になっちゃいたい時もあった。
てかなった。
どうせ浮気されるなら浮気されるまえにしてやろう。
そしたら浮気されてもドローだし。
なーんて考えで実験した1恋。
その失恋だけは切なくもなんともなかった。ただの黒歴史。
それから私は、疑う事の醜さや、信じぬく美しさに気付けた。
でもそれはボロボロまでいってから何年も経った今の話。
私はまた、プールの中から見上げた空にまた帰れる様な気がした。
|
|
← 前の回 次の回 → ■ 目次
■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 465