格オタ(格闘技オタク)仲間の河原さんが私の部署までやって来て、
「アオちゃん、聞いた?、梶尾のこと」
「なんですか?」
「あのな、先日、ヤツ、会社、クビになったらしい」
「またどうして?」
「それがな、社員旅行でのお前との一件以来ますます荒れてきて、日ごろの仕事でも支社長に怒鳴られることが多くなってきて、さらに機嫌が悪くなって、の繰り返しみたいで・・。それで、先日、梶尾に横柄な態度をとった客の胸倉掴んでぶん殴っちまったらしいんだな」
「ヒャー」
「会社がすぐ善処したので告訴は免れたらしいんだけど、当然クビだわな。でもな、話はここからなんだ」
河原さんは声を落とし続きを話し始めました。
「梶尾のヤツ、社員旅行で自分をノシた奴をあれからずーと探して廻っていたらしい。そしてつい最近どうも広田さんまで辿りついらしいんだ。でも梶尾が気づく前に広田さん、一身上の都合で会社に辞表を出していて、今は残務整理に時々会社に来るだけなんだって」
「ウッソー」
「ホントだよ。それで広田さんへの接触をあきらめて、広田さんに繋がりがあるお前に狙いを変えたらしいんだ。元々あいつとは浅からぬ因縁があるからな」
「どおりで・・広田さん・・」
「なに?」
「「いやなんでも」
「ともかく気をつけろよ」
河原さんはそれだけ言うと仕事に戻っていきました。
そうだったのか・・・
広田さんが急に練習スケジュールを早めた理由が判った気がしました。
でも、会社を辞めるだけでスケジュール変更なんかするだろうか?
いや〜な不安が湧き上がってきました。
不安は不吉を呼ぶ。
早速に不吉な出来事に見舞われることになりました。
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