帰宅したユリは、タカにメールを送った。 『逢えないなら逢えないって言ってくれたら行かなかったのに。電源切っちゃうなんてひどいよ。 もう誰も信じないから。』と。
メールのない毎日。 泣き続ける日々。 どうにかなりそうだった。
子供達の夏休みも終わりに近づいたある日、ユリは、ふと思い出した。 そういえば、タカの娘さん、手術するかもしれないって言ってたっけ…
そうなると気になってしかたがない。 元々、気になりだすと答えが出るまで考えるタイプなのだ。
ユリは、タカにメールを送った。 『娘さんの手術はどうなりましたか?』
タカからの返事。 『様子を見ましょうってことになったから。もうメールも来ないだろうと思っていたよ。』
それからはまた、たまにメールを交わすようになった。 一ヶ月に一度…なんてことはよくあった。 その頃のユリは、それがあたりまえと思うようになり、以前のようにタカからのメールを待つことはなくなっていた。
ユリもその日の出来事などをたまにメールした。
そんな関係だけで、月日だけが流れていった。
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