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作品名:繋がる空 作者:

第7回   メール

帰宅したユリは、タカにメールを送った。
『逢えないなら逢えないって言ってくれたら行かなかったのに。電源切っちゃうなんてひどいよ。
もう誰も信じないから。』と。

メールのない毎日。
泣き続ける日々。
どうにかなりそうだった。

子供達の夏休みも終わりに近づいたある日、ユリは、ふと思い出した。
そういえば、タカの娘さん、手術するかもしれないって言ってたっけ…

そうなると気になってしかたがない。
元々、気になりだすと答えが出るまで考えるタイプなのだ。

ユリは、タカにメールを送った。
『娘さんの手術はどうなりましたか?』

タカからの返事。
『様子を見ましょうってことになったから。もうメールも来ないだろうと思っていたよ。』

それからはまた、たまにメールを交わすようになった。
一ヶ月に一度…なんてことはよくあった。
その頃のユリは、それがあたりまえと思うようになり、以前のようにタカからのメールを待つことはなくなっていた。

ユリもその日の出来事などをたまにメールした。

そんな関係だけで、月日だけが流れていった。


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