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作品名:繋がる空 作者:

第1回   ユリ

バツイチの私が、もう一度、恋をするなんて思ってもいなかったんだ。

あなたに逢うまでは…


ユリは子供と三人で、町外れのアパートで慎ましくも楽しい毎日を送っていた。

朝6時に起き朝食の支度をし、子供達を学校に送り出した後、家事を済ませ、近くの花屋で働いていた。
ユリは花が大好きだった。
花は、お世話をすればするだけ応えてくれる。
綺麗な色とりどりの花。
花の香りに包まれているとユリは幸せな気持ちになるのである。

午後4時に仕事が終わり、今日の夕食は何にしようかな、と考えながら買い物をして家に帰り、夕食の用意をしながら子供の帰りを待つ。
穏やかな気持ちに、自然と鼻歌なんか出ちゃったりして。

帰宅した子供と三人の食卓。
学校での出来事など楽しい会話に自然と笑がこぼれる。
子供達の顔にも笑顔が絶えない。
ユリにとっては、何よりもそれが一番嬉しかった。

夫と4人で暮らしていた頃…
あの頃のことは決して思い出したくはない。


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