2、 「とりどりの」 後半
5月の第1刷がすぐ売り切れ、第2刷の印刷までに一ヵ月半かかっていた。大月書店として久々の売れる本を目指している感じだ。「蟹工船」であれ「社会主義論」であれ、ブームが起きればそれに乗れるものは皆乗って欲しい、と私は思っている。 私は聴濤弘が日本共産党の理論政策委員長としてテレビに登場していた時は、物足りなかった。丁々発矢と論戦を切り返すタイプが好みで、口の重い聴濤が好きになれなかった。 この口の重さを含め聴濤の魅力に私が気づくのは、近頃になってやっとである。 手にしたばかりの聴濤の本の目次を丁寧に読み進んだ。
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