5 初雪 泰州は福岡と緯度もあまり変わらない。それでも大陸だからか、冷たさを感じることも多い。ところが雪は降らない。 先日初めて雪らしい雪の降るのを小一時間経験したが、地面が濡れていて、降っても降ってもすぐ消えていた。ところがその二日後の朝、このときは福岡でも降っていたことを後で知ったのだが、目覚めると積もっているのである。。 一面の白銀の世界というには程遠いが、雪なのだ。 学校の渡り廊下は吹き曝しだから雪も降り込む。滑りやすさに気をつけ杖を突き突き教室に向った。大学生だからか、雪合戦も雪ダルマもない。でも小中学校で珍しい景色に喜ぶ子どもたちの様子を想像してみた。 こんな時、刀郎の『2002年の初雪』の歌を思い出す。ウルムチはタクラマカン砂漠のすぐ側だが緯度は高くハルビン並、寒いはずだ。今年はウルムチ等にも夥しい雪が降った由。三年前の冬休みは下駄のまま闊歩できた場所だった。がそれが例外的気候だったのだろう。
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