3 万博に向う上海で
国慶節休みに続いて二度目の上海行きをした。街は今もどんどん変わっている。 上海駅北広場はまだ工事中で汚いままだが、上海南駅バスセンターから地下鉄の南駅までは、前回ぐるりと廻る感じで10分程歩く道を教えられていた。ところが今回は地下通路を指示された。 杖も突いていない私だったのだが、この上海の地下鉄で若い人に席を譲って貰った。これまでなかった経験である。 街の雰囲気を味わいたいと思って駅広場の噴水の前で煙草を吸おうとした(以後の喫煙は不可だが)。すると、ライターを近づけ、更に「この帽子は日本製だ」と親しげに中国語でだが語りかけて来た小父さんとその連れ合いがいた。 私の二胡用の楽譜を取り上げ、どうだとばかりに歌って見せても呉れた。ドレミが中国式でなく日本と同じ発音であった。下駄の材質を問われ、杉だと答えると、杉は堅固でいいと褒めてくれた。 有難がらない人もいる煙草や下駄だが、交流の小道具としても私には大事なものである。
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