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作品名:フツウの顔の中国 U(2010年) 作者:あるが  まま

第26回   26 目の前の工事現場
26 目の前の工事現場

私は、日本であれ中国であれ、街中であれ山奥であれ、工事現場を見るのが好きだ。
今の私の部屋の前の、ホテルの建設工事が再開されて以後、今度は何とか工事は続いている。赴任してきた昨年8月と外壁の大枠は同じままで、内部を大きく変更しながら学内ホテルを作っているのだ。
 住み込み労働者のためのもう一つのプレハブが私の部屋の窓から見える所にも出来て二カ月にもなろうか。外に出て来ての早朝の歯磨きは結構豪快な感じがしていた。
今日は径が20p、長さは5、6mある大きな鉄パイプを何十本もトラックから降ろすのに遭遇した。荷台からそのままゴロゴロっとやるのだからやかまかしいことこの上なし。
私が勤めた全ての中国の大学に、この手のホテルはあった。しかし宿泊費はまちまち。ここは幾らにするのだろう。私がいる間に完成するか不明。結局分らず仕舞いに終るのだろうが。不動産バブルがはじけかけた姿を垣間見た者としては、より健全に活かされることを願うのみ。


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