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作品名:フツウの顔の中国 U(2010年) 作者:あるが  まま

第12回   12 日本からのお客さん
12 日本からのお客さん
 
 中国にいての私の願いは、日本からの知人が私の宿舎の活用を前提にして一人でも多く中国に来ることである。
今回、日本の春休みを利用して中学と高校に進学する姉弟が来てくれた。私はその間も仕事があるのを活かし、教え子である学生たちとその日本の子どもとの直接交流も実現できた。
ここ泰州ではまだ日本人自体が珍しい。子どもとの触れ合いは更に貴重である。学生たちは買物に付き合った。寮に泊めて交流を深めたいともなった。
 私もこんな時でなければしないてんぷらも揚げた。日本から送られてきた杵で餅もついた。学生はお返しに中華料理を作って食べさせてくれた。
日本の子どもは慣れないから疲れた様子。だが、進学記念に中国にまで出向いて来ただけの価値はあった。子どもは、もう一晩一緒にとの要請には応えられなかった。それでも、日本人にとっても中国人側にとっても得難い交流になったのは確かだ。


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