夏も真っ直中の午後2時。 一歩外に出れば噴出す汗。 少し日にやられて、もう頭は沸点を超えて煮立ってやがる。
自称天才の俺は財布に百円玉を三枚握りしめコンビニに避難する。
店内の冷気に包まれて本を立ち読み。
自称天才の俺は、はたからみりゃただの浮浪者だ。 冷気が充満した店内でも俺は非難の目を浴びる。 どうせなら雪でも頭から浴びたいもんだ。
そんな視線をいなしつつ煙草を買う。
一歩外に出れば目の前が歪む程の暑さ。
咥えた煙草さえうっとうしく感じる。
はしゃぐちゃらちゃらした餓鬼に、いらいらし煙草を投げ付け、大きく息を吐き出す。
思ったんだ。
俺が嫌いなのは夏その物で、そこに勤しんで群れる奴らも嫌いなんだと。
何だろ所詮は人間である以上、諦めるのは上手く生きる為には必要で。
結局俺も暑さにやられてこんな状態で。
何なら全部冗談で固めて生きてる訳だから、なんか全てがどうでもいいんだよ。
これも人間の一つの在り方ですよね。
家に着いた俺は冷蔵庫から氷を取り出した。
器とスプーン、奇抜な色の液体を持って、雪を降らす。
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