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作品名:一つの罪 作者:

第1回   私の罪は
私は罪を犯した
人を一人あやめてしまった
私は背中に十字架を背負って生きている
この十字架が落ちることは
あるのだろうか?
それとも一生このまま
背負い続けるのだろうか?
許されるとは思っていない
ましてや許してもらをうとも思っていない
ならなぜ私はこんな苦しいのだろう?
なせこんなにも私を締め付ける
なぜだ・・・・なぜなんだ?
私の罪を思い返せばこの
苦しみがわかるだろうか?
わかるかもしれないなら
私の罪を話そう



15年前


私は一人の女の子と知り合った
といっても携帯でいわゆる
出会い系だ
彼女はとても優しかった
そして彼女は私に引かれているのが
彼女のメールで分かった
しかし出会い系にのせた
写真は別人だ
年も偽っている
しかし彼女と同様に
彼女は私の心の支えになっていた
失いたくない
その思いが強かった
ある日彼女が会おうと
行ってきた
私はすべてを打ち明けることにした
これ以上彼女をだますことが
できなかったからだ
そして会う約束の日
私は約束の時間より早く
きて待っていた
そして約束の時間
彼女が来た
彼女は私を探していた
私は覚悟を決めて
「あの〜凛さんですか?」
彼女は不思議そうに
「そうですけど。あなたは?」
「私です。あの出会い系の」
彼女は驚いていた
私は
「あの〜話したいことが
あるんです」
そう言って手を伸ばすと
「いやっ!」
手を払いのけて
走って行った
その時私の中に
とてつもない黒いものが
出てきた
私は次の瞬間
走りだしていた
そして彼女の腕をつかむと
「はなして!」
暴れる彼女を
押さえつけて
彼女の顔を殴りつけた
「なんでだ!なんで否定する!
私が何をした!
なんで顔で判断する!
どうして私を見ない!
なんでだ!なんでだ!」
無我夢中で殴った
彼女は
「ごめんなさい。許してください
ごめんなさい」
必死に謝っていた
でも私の耳には全く
届かなかった
私が正気を取り戻した
時には既に
彼女は息をしていなかった
私は目の前が真っ暗に
なったその時
と同時に警察が入ってきて
私を取り押さえた
私は抵抗もしなかった
なぜならこれが私の
罪なのだから


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