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作品名:WINDOW 作者:零壱

第2回   生ける屍
俺はこの世界をどん底に突き落とした科学者たちを告発するため、

必死で作戦を考えていた。



だが第一1人で告発なんて怖くてとてもできやしない。

せっかくの命をそう簡単に無駄にはしたくない。

と思う俺の心と俺の頭は一人の人間とは思えないほどかけ離れていた。

急に俺は仲間がほしくなった。

だが俺の周りにまともな人間なんか少ししかいない。

ほとんどの人間はあの魔の薬を飲んでしまっていた。



あの薬を飲むと、「生ける屍」すなわち脳が本来の脳の働きをしなくなるのだ。

決して頭がいいわけじゃない俺だけど、

そのくらいは「あいつら」の行動を見てれば分かる事だ。

だからと言ってゾンビになったわけではない。

遠くから見ると一見普通の人間だ。

だが何か動く物を見ると、

それに向かって走り出し食い尽くす。

人間だったら骨まで。

跡形もなくなるのだ。

だから感染とかそういうことじゃない。

人間が減っていくのだ。

やつらに見つかったら大仏のようにじっとしていればいい。

だが、たちまち動くと…絶命する。

だから「生ける屍なのだ」








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