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作品名:WINDOW 作者:零壱

第13回   終焉へ…序章
東京を目指し歩き出した俺だったが道も何もわからずただ歩いているだけだった。
ここに来て計画の大切さを知った。
そんな俺の目の前に突如としてとんでもない爆音を立てたものが現れた。
それは俺がアフリカからここに来るときに使用した瞬間移動装置であった。
その中から人が現れた。
誰かと思って目を凝らして見ていると中からは老けた老人が出てきた。
そうだ、アフリカからここへ来るときこの装置を貸してくれた博士であった。
だが名前が思い出せない…えー…確かマグベス博士だったかな?
こんなことを考えていると博士は「この装置はどうも東京とデータ入力すると博多へ飛んでしまうらしい、コンピューターがうまく読み込めなかったんじゃろう。そこでいいことを考えてきてやった。」
俺がそれを知りたそうな素振を見せると博士は「コンピューターに博多とデータ入力すればよいのじゃよ、そうすりゃ東京に飛ぶはずじゃろう、あくまでも理論的推測だがな。」と笑みを浮かべながら言った。
だが俺はそれに賭けるしかなかった、そうでもしなくてはいつまで経ってもこの悲惨で残酷な戦いは終わらないだろう。
科学者がワクチンを開発する前に危険薬物を開発することはないと俺は信じワクチンを求め東京へ行くことを決意し瞬間移動装置に乗り込んだ。


………気が付くと俺は生暖かいアスファルトの上に放り出されていた。
また急激な移動により気を失ってしまったのだろう。
横ではマグベス博士が俺と同じく気を失って倒れていた。
だが移動は成功だったんであろう、目の前には「新宿」と書かれた巨大な駅があった。
だがおかしい、「あいつら」の姿が一人として見当たらない。
絶対にそんなことはないはずだここが一番の感染地域なのだから。
その謎は地下にあると言う研究所を探し出せば解けるはずだ。
マグベス博士も気を取り戻したようだ。
だが彼の口から驚くべき言葉が発せられた。
「わしは研究所の場所を知っている、わしは薬を作った一員でもある。」
マグベス博士は言った。
「まだ遅くない銀座一丁目の地下鉄駅へ行くんだ、そしてあの男を止めろ…」
最後まで聞く前に俺はもう走り出していた。
この戦いを終結させるために…


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