20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:繋ぎあわせる物語 作者:鳴瀬羽迦

第75回   理知






  知性は生きようとする命の結晶






『理知』





目に映るものが全てでないことを。

忘れないでいてください。

綴られる言葉の行間に沈む想いのように。

限られた時間の中で人は何のために在るのだろう。

時代が変わっても心は繰り返し。

街の中を歩く時も列車に揺れる時も想いは溢れ。

ウインドウに映る自分にふと目を止める。

だけど心は映っていない。

でもこの星はあらゆる想いに包まれている。

行き交う人々のどこかに潜む人々の。

想いがたとえば粒子となるのなら。

そこに次の時代が現れるのではないだろうか。

小さな星ビー玉みたい。

指につまんで陽に透かしてみる。

想いが詰まっている青い輝きとなって。

限られた時間の中に人は何のために在るのだろう。

忘れないでいてください。

目に映るものが全てでないことを。






* * *






  人は誰しも殺されてはいけない








← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 21397