加速する 臘月
* * *
「ココ」
忙しさに感けていると
自分という意識を忘れている
だから時々 深く呼吸して
私はわたし ココにいる
と 存在を確かめるように呟く
「小旅行」
木々の緑には包まれて
海の青は眺めたい
だから乗り込んだ列車では
山を背にして座った
目の端に緑の柔らかさを感じつつ
工場群の向こうに見る
青色に想いはせ
しばしビジネスモードを解く
「月光を浴びて」
離れ離れになった人も
まだ見ない誰かも
いつだって
同じ月を皆 みているんだよね
月の光 繋ぎ続けて
たとえ
逢えることはないとしても
* * *
また孤独に戻るのだ。もとは孤独だったのだ。多忙は人を孤独にする。
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