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作品名:繋ぎあわせる物語 作者:鳴瀬羽迦

第63回   〜 short interval of silence 〜






  加速する 臘月






* * *






「ココ」

忙しさに感けていると

自分という意識を忘れている

だから時々 深く呼吸して

私はわたし ココにいる

と 存在を確かめるように呟く






「小旅行」

木々の緑には包まれて

海の青は眺めたい

だから乗り込んだ列車では

山を背にして座った

目の端に緑の柔らかさを感じつつ

工場群の向こうに見る

青色に想いはせ

しばしビジネスモードを解く






「月光を浴びて」

離れ離れになった人も

まだ見ない誰かも

いつだって

同じ月を皆 みているんだよね

月の光 繋ぎ続けて

たとえ

逢えることはないとしても






* * *






  また孤独に戻るのだ。もとは孤独だったのだ。多忙は人を孤独にする。












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