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作品名:繋ぎあわせる物語 作者:鳴瀬羽迦

第47回   an image






  雷雨が過ぎ去り また夏空が現れて






『an image』





映像は見栄えする部分しか映さなかったり綺麗に編集されている


そう解り切っているのに人は憧れてしまうもの その映る世界に


思い出もいつか美化されていくのかな 目を閉じたくなる今をも


フレームの外側を他人事のように忘れられれば 少し楽になれる


太陽が眩しい 真夏の真昼 アスファルトの照り返し 目眩する


今朝TVで流れていたBGMがリフレインする 映像の世界みたい


ほんとうは情熱なんてないの 生まれた日からココロは冷めてる


何ものにも触れずに見つめていればよかったスクリーンのように


どうして手を伸ばしてしまったのかな ココロというのは苦しい


どうして触れてしまったのかな 体温はいやおうなしに醒ますよ


現実は過酷 その反動で夢を追う 繰り返し繰り返し 夢を追う






* * *






  そろそろツクツクボウシの鳴くころかな







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