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作品名:繋ぎあわせる物語 作者:鳴瀬羽迦

第4回   目眩





  空を感じていたい、いついつまでも風に吹かれて。






『目眩』





50億年前あなたは何者でしたか?
150億年前は?




生活の中、近視眼的になりそうになると
夢の入口で誰かがそう問うの。




へんてこな感覚。
目眩がする。




私という場はずっと、ここで、この時空を構成する一部らしい。




全ては何も余すことなく欠くことなきもの
ともに時空を構成している。




過去は消えていないの。
過去も含めて宇と宙は構成されている。
過去、それは私たちの目からは見えなくなってゆくけど。
未来、それは私たちの意識には捕らえられないけど。




すべてはもとから、ひとつの完成形。




命は数珠つなぎに連続し、繰り返す、のではなく…
100%の自己があるとしたら、この私という場に現れたのは、
そのうちの0.1%、そんな感じ。




個体でいるから妙に思うかもしれないけど、
100%を球体に例えたら、そこから突出したほんの一点が今の自分。




100%の自己は、ひとつの完成形の宇宙に満ちている。(あくまで例え)
そして吸い寄せられたり、取り込まれたり、もしかしたら自ら飛び込んで、
時々、この不思議な空間の窓が開かれる。




真実はなにもない、でも全てが真実になりうる。





* * *





  生きることで知るすべてを抱えてここまでおいで…











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