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作品名:繋ぎあわせる物語 作者:鳴瀬羽迦

第26回   〜 short interval of silence 〜






  人は孤独 でも ひとりでは存在しないもの…






* * *






「recall the past」

現在進行形では なくなってゆく感覚

いつか通ったライブの音源

彼の詞(うた)は どことなく

ここにあるココロを投影するかのように聴こえた

何を求めていたのだろう 支え 違う

己の存在を 肯定したかったのかもしれない






「a storage cell」

視界のない空に 手を翳した記憶

鈍い太陽の光だろうか掴みたくて

足元を砂が流れて行くような感覚

風の音(ね)の物語りに巻かれて






「superstitious」

揺るぎなきもの そう 根拠もなくとも

心の芯に あるならば 

験を担ごう という 心理も働かないのでしょう

でも 人は未知なる先に 不安を覚える

そして 皮肉なことに未来の種は その不安 

であったのかと 振り返れば 思いあたる

験を担いで 得た 心強さや安心は

言わば 心の芯を覆い隠す 造花のよう

その華やかさの底で 茨は根を張り始めるのです






* * *






  街の中に佇み 人の手が携りし
       あらゆるものに囲まれていることを感じる
             
               そこに溶込み 私たちは暮らしている…

 







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