…… …… ……
『脈動』
誰かの夢が 形になるとき
別のどこかで誰かの夢が 壊れるのだろうか
あらゆるものが 対の世界だから
終わりと始まり 始まりと終わり
温まってゆく愛と 冷めてゆく愛と
目を閉じたあなたと 目を開いたきみと
喜びの数だけ 悲しみもあるように
映る 景色が変化（へんげ）してゆく
聴こえるものも 触れるものも
形あるもの 形ないものも
すべてが脈打ち 震える世界だから
＊ ＊ ＊
『模写』
詩はたましいの糸で編み 命を削って紡ぐ
詩ぬす人はココロを浚ってゆく
抜け殻となった言葉の群れは大地に埋もれた
詩ぬす人はココロを浚っていった
引き千切られた糸 削り屑になった命
とり零れた足跡に吸い寄せられ
それはわたしのたましいの切れ端ですか
それはわたしの命の片鱗ですか
詩ぬす人はココロを模写する
返してもらえないのなら 応えて 応えて
＊ ＊ ＊
ココロという言葉の響きが好き
ハートには置き換えられない…
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