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作品名:詩集 the first half of '11 作者:鳴瀬羽迦

最終回   Creative Walk/Matrix
Creative Walk





小窓を開け放ち この海を眺める



砂の粒子に混ざり 辿り着く言葉を集めている



ざわめく波音の中にも 聴こえてくる



繊細な つま弾かれる音色 心を震わす波長 



なにをか呼び覚まそうと しているの



忘れているような もどかしさの なにかを



この入り江に辿り着く 無数の砂粒 踏みしめて足跡つける



すぐさま 波に消されてしまうけど



洗われた海岸に 時々 あなたの言葉をみつける



そのカケラを 組み合わせて 物語りを編む



見たこともない 明日を見るために



ココロの中に 物語りを編む






_____________________________________
Matrix





焼けつく アスファルトの路上で


思い出している アルプスの風 泉の水に足を浸す感触


射るような 尖った陽射しの中で


思い出している 霧の朝の柔らかい大気 夏草の匂い


蜃気楼が 二分していく 現実と幻想


ココロはどこに置くべきか


引き戻されたり 押し出されたり


喉が渇く 頭痛というスイッチが入る


二分して行く視界 遠くなる雑音 人の声


なぜ過酷なまでに 昨日を踏襲しなければならないのか


今日には今日の生き方が あるはずなのに


路上の濃い影が 足を吸い付けて放さない


右へ左へと 人を運ぶ 暗黙の了解






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