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作品名:静夜想詞 作者:鳴瀬羽迦

最終回   human being
human being






心に、愛という言葉で栓をして何になるのだろう。




いつからか便利に使われるようになった曖昧な概念だ。




心ってものは憎しみも生まれる、怒りもおこる。
哀しくなって涙もこぼす。
本来は愛も同じところから生まれる感情のひとつ。




感情は水中の泡みたいなもの。




感情は生在る者がいて生まれるもの。




憎しみが在っても、怒りが在ってもいいじゃない。
それが自然な心の姿なのだと思う。
哀しいことは辛いけど、心を深める作用にもなる。




ただ………




憎しみや怒りが連鎖しないように、
愛することが行き過ぎないように、
哀しみに潰れてしまわないように、




溢れる感情を自制できる自己を忘れないでいたい…




それが人間なのだと思う。






No.090422
_______________________________________________

end.


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