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作品名:静夜想詞 作者:鳴瀬羽迦

第18回   宇宙に満ちる
宇宙に満ちる




  君に逢えたこと
  君と過ごすひととき
  ニ度とない時
  大切なこの時
  今を見失わないように
  噛み締めて
  歩んで




本を読む時間を取ることなかなか出来なくなってから久しい。でも、今、人が自分としての感性を持てるまでになった生物の進化史をきちんと知りたくて、再び本を手にした。時間は相変わらずないのですが(汗)毎回3行読んだらこてりと眠ってしまいそうですが(滝汗)



生物の視点からみれば、人類が誕生するまで、人として自分の感性を持つに至るまでには長遠な時間を経ている、それを思うと畏敬の念を感じる。また同時に、この地球上の生物史において人類が存在している時間は全体の中の一時期なのかもしれず、ましてや宇宙の視点からみれば、瞬く間の事象なのだろう、ということを思うと、こうして存在している今に貴さを感じる。



よく社会の一員ということを聞くけど、その前に私たちすべては現時空を構成している一員で、ひとりひとりは大いなる空間と時間のピンポイント、そこを、その小さな一点を思いっきりクローズアップして見ているのだね。そう、自分として感じながら…。



以前、臨死の夢で見たこと、自分の身体に戻った私に、そこにいた老婆が言った「ここは宿屋だった」の意味を、ときどき思い出しては考えている。宿としていたのは魂なのかと。でも今、私には、個々別々の魂が宇宙空間に浮遊して転生を繰り返しているという話しに実感が持てない。



それよりも宇宙には魂(生命)が満ちている感じの方がしっくりする(満るという表現は語弊がありそうですが…)。そして、生物の身体は、この三次元世界を見、感じる窓口、のように思う。窓口はあらゆるところに開いている。魂(生命)には人の感じる過去から未来という時の流れも関係なく、時空を超え、あらゆる窓口に現れ、そこここで、その時の自分として感じている、ように思える。



今の自分には今ここしか見えないけど(そういう身体による意識の仕組みだから)。でも、宇宙の草創から(人には永遠の果てに思える)終焉まで、なんていうか同時一体であって、魂(生命)もありのままに、宇宙に満ちて、ずっと在るのではないだろうか。



その中の、地球に暮らす一瞬、人であれる一瞬、私と現れるこの一瞬、大したことしているわけでもないのだけど、なんだか愛おしく、大切…そう、空を眺めてもひとりひとり想いが違うように、自分であること、その貴重さ噛み締めて、思い出を刻んでいきたい。






No.071007


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