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作品名:電子の海 作者:鳴瀬羽迦

第9回   新世界/月蝕
新世界





何かが動き出そうとしている


今までどこかで眠っていた


新しくてでも懐かしい


見たこともないけど知っている何かが


力尽きて命を落とした人たちもいるけど


バトンは受け継がれているから


今どこかで弾ける音がするでしょ


耳を澄ましてみて


すぐ傍に聴こえるはずだから


何かが目を覚ます音だよ


過去の重力はもの凄いけど


その身体から


要らないものをもぎ取らせればいいよ


心を軽くして目指そう


受け取ったバトンを握って目指そう


握ったバトンを掲げて目指そう





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月蝕





心が欠けたまま 天空高く


蝕の月のように 夜を行く


地上を忘れて 生きている


キミのこと記憶から消して


いつか 真っ逆さまに落ち


心が粉々になること厭わず


これが 私の 今を生きる







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