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作品名:電子の海 作者:鳴瀬羽迦

第8回   10:00 a.m. /cultivate
10:00 a.m.





こんなに穏やかな この時間には

あなたが傍に いるような気がする

テーブルで頬杖ついて なにかフレーズを口遊んで

窓から 青い空仰いで 言葉を思い浮かべて




耳もとを過ぎる風の音 あなたの呼吸のように

ゆっくりと瞬きしたら 姿が見えるんじゃないかって




夏は空が青すぎるね 涙が吸い込まれてしまう

どこに行っても あなたには逢えない

だけど 一緒に歩いているみたいなんだ

あの日からずっと 手を重ねた あの日からずっと






____________________________________
cultivate





ひとつひとつ育んで来たものが


その先に大切な時と場所を提供してくれるもの


気づいた時からまた始められるなんて


それを繰り返していたら


何も実らないまま終ることもある


作リあげてゆくこと
作りあげてゆくこと


繋いでゆくこと
繋いでゆくこと


弛まず弛まず


大切なものは手放さないで




これは反省なの


だから解っている


あの人が育んで来た世界に


私の居場所のないこと


未来が別々なこと




でもどこかで擦れ違ったなら

そこから始まって欲しいと

淡い願いも種になってくれたらいいのにな











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