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作品名:電子の海 作者:鳴瀬羽迦

第2回   ノイズ/フロンティア
ノイズ





慌ただしい時間に逆らい
考える時間を持とう
それが私の存在の証し




世界を形作る粒子の波に
ノイズのように散ってゆく
それが私の意志なのだ




溶け合うとはどういうことなのだろう
上手く合わさって形作られるだけではないのか




否応無しに身体は世界の一部であって
繋がれた魂は抗っても効なし




ノイズを打ち出すんだ
ノイズを放つんだ
それが私の存在の証し









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フロンティア





私どこかで道を間違えたんだよ
方向音痴だからさ


もう地図なんてぐちゃぐちゃで読み取れない
聴こえて来る音だけを頼りに進んでいる


荒れ狂う気持ちは嵐の中へと誘う
壊れてしまいたいほど粉々に跡形もなく


悪魔が仕掛けた罠は巧妙
天使の微笑みがスイッチになる


ついさっきまで忘れて生きていたのに
封印が解かれてしまい収拾がつかない


あなたにお目出度いことが
私には地獄の火炎に放り込まれた気分だよ


4分の3ほど壊れているけど守るものがあるから
まだ正常な部分で演じ続けなくてはいけない


私どこかで道を間違えたんだよね
それともここが用意された約束の地なのか








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