風塵
風が止まない
ときどき 全てを面倒に思うことあり
そして 崖っぷちに立ってみる
そうして 全てを放り出したく思う
風に任せて 飛び去れと 腕の中から放ちたい
空っぽになるまで 胸の底から
この風景に 裏側があるのなら 見せておくれ
焦燥感のクロスを ひるがえすように
止まない風よ
____________________________________ 序章
そして私は
物語を綴っている
白い空が広がる
風が巻き上げる砂の地にて
あなたが辿るであろう
軌跡の欠片を
風の
その囁きにみつけながら
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