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作品名:電子の海 作者:鳴瀬羽迦

第1回   夜空/途上にて
夜空






夜空を見ましたか?



澄んでいてとても綺麗。



深い夜色。



白い雲。



そのコントラストに昼間にはない感動を覚える。



なんだか落ちて行ってしまいそうだった。



ふと地上から足が離れて。



夜空の深みへと。



逆さまの感覚。










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途上にて






すべての記録が納まる微粒子の世界


幾通りもの宇宙が生まれる無限に


そのひとつ地球のあるレイヤーに踏み入った


あなたの叫びにも似た声に引き寄せられ


賢く巧みに造られた魂を宿せし生体へと


夢見る夢 与えられる使命 設えられる希望


そして紡ぎだされる 生きる力を継ぐ世界


この世界の秩序 繰り返す運命という構造パターンに


準えて生きる中で せめて心は自由であれと 願い


真実がみえたなら 人は還り そして星は枯れるのか


生きる力を必要としている 形ある世界 続いてゆくために


意識は一瞬にすべてを無に帰してしまうだろう


いつか あの星が消えたように


砕け散る星屑に紛れて呟いた『何故』の答えを探して


思考ある場に 引き寄せられたか


この場は長く長いとてつもなく長い時間をかけて生まれた場所


そうでありながら ほんの僅かにしか存在できない場所 剥がれ落ちる細胞のように


その存在の尊さを 想い 何故の答えを知る


繰り返されること 積み重ねられること そして造り上げられる世界の


長遠なる鍛錬の路 その途上にて














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