未想
奇跡が起らないことを知っている
叶わない夢を思い描いて
風に吹かれるままに この道を行く
どうして人は 過ぎ去って気づくのだろう
どうして人は ここにないものに焦がれるのだろう
やがて閉じる物語の最終章に
まだ言葉を添えたくて 手を延ばしている
奇跡が起らないことを知っていても
_________________________________________ pin-point
なんて小さな場所なのだろう
極細の針でつついた点みたい
だけど今はここが全てなんだ
この場所を通して思うことが
自ら望んだって考えなければ
辛すぎる場所だったのだけど
種明かしは呆気なく済まされ
オブラートは溶けてしまった
ストレートに苦みは襲いくる
それでも耐え続けるのだろう
ほんとうはね もう風の中に 風の音だけの世界に 溶けて しまいたいんだ 君 ごめん ね 身体から力が抜けて行く ばかりで とうに 心も身も ボロボロなんだ誤摩化せない くらいに 気を張っても追い つかないほどに 虚しくなる
それでも耐え続けるのだろう
灯が消えるまで目を見開いて
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