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作品名:水鏡 作者:鳴瀬羽迦

第8回   interruption/あまのじゃく
interruption




時々思う 君は誰なのかと
この世界は いったい何なのだろうと
誰も 何も 疑うことなく
毎日を繰り返すように 過ごしているような


嘘でしょう?


一億人のうねりが 産み出すのは標準ってもの
それを超えることが この社会での成功とかいうのか
誰も 彼も それを手に入れようとしているの


本当に?


遡ってゆく記憶 渦巻く時の音
一輪の花を見て 涙を落とした
その自己の存在が 望むことは何だったのだろう 


後ろ向きさ!


流れに逆らって 立ち止まった
くるりと方向転換で
未来に向かうすべてが 流砂のように過ぎ去ってゆく
私という形を 浮き彫りにして





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あまのじゃく




ときどき ふと 熱が奪われる

夢中の 夢がほどかれて

私が情熱を傾けなくても 誰かが傾けている

目は覚めないけど 気持ちが冷めた

一瞬に 世界は遠くなって

もう手の届かない場所に 君が生きる






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