20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:水鏡 作者:鳴瀬羽迦

第3回   みずかがみ/急行列車
みずかがみ




すいめんはかがみ


こころをうつす


こころののぞみをうつしだす


あなたとなるわたしとなるおもいおもいののぞみとして


ひとつのこすいにうつしだされるもんよう


りょうのてをさしのばし


みずにふれるとき


そのつめたさにめをさまし


はもんのあとにみずのふかさをかいまみように


うつるもんようにおどるとき


そのみずのふかさはわすれられてしまう


ひとつのこすいであることすら




_________________________________
急行列車




自由の意味を履き違え


平等の意味を押して付けて


幸福は満足の塊と


優越を満たし 懐を満たし


快楽を満たし 満たしきれずに貪る


そんな人間世界の 造る未来を


誰だって 簡単に答えられるだろう


なのに捨てられない 片道切符を握りしめて


誰も 彼も 今も なのに乗り込む


急行列車の 行く先も確かめないまま







← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 3175