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作品名:水鏡 作者:鳴瀬羽迦

第2回   細胞の夢/いつからだろう
細胞の夢




生まれた時から 死ぬ時までの


この空間に自分がなぞる形を思ってごらん


それは宇宙の姿を構成する 大切な一部分


ねえ 誰に憎まれても 誰かに嫌われても


自分を貴く思いなさい


その場所を あなたとして感じられのは


その魂が目を開いた この一瞬


目を閉じれば 意識はノイズ


細胞の夢は あなたを取り込んで


そして 零れ繰り返す




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いつからだろう




いつからだろう 信じるという曖昧な心が消えた

何かに しがみつくように信じることはない

その信を鷲掴みする腕の付け根に 疑いの心があった

希望とは真逆の怯えが 手を伸ばしていた



いつからだろう  心をここに残して遠くをみつめている

目に映る人や物や風景の その向こうに繋がる幾重もの物語を

それともそれは 合わせ鏡に映った私の心なのだろうか

私でありながら 私でない鏡の中の自分



いつからだろう もう解き明かす必要を感じなくなったのは

人間は理由をみつけようとし 理由は創造される

演じたい役目の舞台が この惑星に形作られるのだろう

幸福を願うばかりではなく 幸福に暮らして行けばいい





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