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作品名:詩抄 IV 作者:鳴瀬羽迦

第2回   循環/夢想曲



  循環




沈んだ心を掬い上げてくれる

見えない手 それは

  海の光景

  空の青と流れる雲

  夜の月

  森の静寂

誰の言葉にも心を塞いでしまうとき

その手のひらに想い触れさすと

温かな感触が胸のうちから広がってゆくのを覚える

いつしか柔らかな幸福感となり全身に浸潤し

指先から自然界へと還ってゆく そして

また ゆるやかに時は回りだす




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  夢想曲




柔らかな大気に包まれて

見る夢は まだ

夢の途中なのでしょうか

覚める日まで どうしてこの夢の中に降りたのか

手探りし続けるのでしょうか

日々 拾い集める音符を心の譜面に飾ります

夢の曲を奏でるとき

きっと知りたかったメロディ

聴こえて来るでしょうか

そう胸に秘め持ち帰れるのは

その想い それだけなのですから




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