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作品名:詩抄 IV 作者:鳴瀬羽迦

第15回   ブラックホール/探検家



  ブラックホール




宇宙にあるブラックホール
空間を歪めるほどに
質量の重い星
光を閉じ込める


人の心に例えれば
諦めの境地ではないだろうか
「仕方がない……」
「出来ない……」
その溜め息の呪文は
可能性の粒子を脱出不可能の
心の闇に閉じ込めてしまう


ブラックホールは
やがて自らの重みで
縮小し消滅する
でも限界の次の瞬間
新しい銀河の種を生むかもしれない


人の心に例えれば
想いの質量に潰されてしまう心
でも苦しみから解放される
その瞬間はある
そして生まれたばかりの星のように
新鮮な気分は始まり




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  探検家




不思議な乗り物に 乗っている

ほら 上手く操縦できないんだ

目の前は 障害物だらけみたい

怖くて 眼をつぶってしまうと

あれれ自動操縦に切り替わって

思いもしない所に漂着しちゃう

ねえ なんだかモッタイナイヨ

せっかくのこんな楽しい乗り物

あっちもこっちも探検しようよ

飛行機にだって潜水艦にだって

なった気分の迷操縦士でよいよ

キミが操縦桿をにぎっていれば

そして 何を発見するのだろう

毎日は宝探しの キミは探検家








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