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作品名:詩抄 III 作者:鳴瀬羽迦

第8回   レクイエム/永遠
     
     
     
     レクイエム




     雲が渡る青い空をみていると 自然体にもどりゆく心
      
     澄み渡った星の空をみていると 高鳴りはじめる鼓動
     
     風に馴染めば風景に溶け込み 点となる存在
     
     目を瞑ると感じる 無数の想いが描く模様
     
     長く尾をひく悲しみの曲線に 誰かの放った歓びの色が混ざり
     
     いつしか陽溜まりのような温もりの音色に 星はふたたび包まれて
     
     
     
     
     -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
     
     
     
     永遠
     
     
     
     
     どこまで拡がるのだろう
     どこまで深まるのだろう
     
     
     
     それぞれの私という波を含みて
     
     
     あなたは溶け込むすべてを待ち続けている
     
     
     この世では役者は常に交代し
     すべてが入れ代わっても
     こうして私は私のままであるように
     あなたもあなたであり続けるのでしょう
     
     
     
     どこまで深まるのだろう
     どこまで拡がるのだろう
     
     
     それぞれのあなたを波立たせて
     
     
     私として現れれば
     あなたを見つめ返し想う
     
     
     やがて記憶だけとなり
     再び集められるときを待ち続けるのかと
     
     
     
     この孤独の海に漂いて
     その呼び声に目を覚まし歌い返そう
     
     
     
     永遠(とわ)に
     
     
     それは完成することのない
     でも何も余すことなく欠くこともない
     
     
     
     全て
     
     
     
     


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